这么想知道,给你一些解释,自己看看吧。
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副助詞「くらい」「ぐらい」は、現代語ではどちらも使われます。
以下、「日本語文法大辞典」(明治書院)よりの引用です。〈 〉内は回答者
のよる補注です。
(文法大辞典の記述なのに、歯切れが悪いだけでなく日本語としておかしい
ところがあるので信憑性が疑われますが、他の文法書にもほぼ同じ内容が
載っていたので、事実関係については信用してもいいようです。)
>名詞「くらい(位)」から転じたもの。「くらい」「ぐらい」の両形については、
江戸語では、体言〈名詞〉には「ぐらい」、「この」「その」など〈現在の連体詞〉
には「くらい」が付くのが普通で、活用語にはどちらも付くが「ぐらい」の方が多かった
(湯沢幸吉郎『江戸言葉の研究』昭29)が、現代語では、活用語も「くらい」が
普通になり、名詞は「ぐらい」が正しいともされるが、「くらい」を用いることが多くなっている。
どちらを使っても構わないというのが結論です。
「昭和56年10月1日 事務次官等会議申合せ」(下記URL)では、
「ぐらい」が認められており、公用文でも使われています。
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おおっ、盲点をついているいい質問ですね。
日本語教育能力検定試験の聴解試験にありそうですね。
つまり[k]と[g]の違いを聞き取らせるという。
>「三時ぐらいに。。。」「彼くらいの人だと。。」「それくらいのことで。。。」
「三時くらいに。。。」「彼ぐらいの人だと。。」「それぐらいのことで。。。」でもよいわけです。意味は通じます。
まず最初に、その前の文字が「有声子音」か「無声子音」かという問題が絡んでくるかなと考えてみました。間に母音が挟まれているとはいえ、どうやらそこがキーとなっているようです。ただ、「れ」の子音[l]は有声なので、どうも困ってしまいますね。
結果、文法的な違いはなく、どちらも併用できることになっているということに落ち着きそうです。ただし、全く同じ意味であるということは不経済であると考えられるので、「くらい」と「ぐらい」の間になんらかの差異があるということになると言えます。
さて、ではどんな違いがあるかということになりますが、「ぐらい」の方が強意のニュアンスを帯びています。
「それ、3つくらい取って」
「それ、3つぐらい取って」
特に「つ」のように無声子音の後に「ぐ」が来ると、それが効果的になるように感じます。
「どれくらい前から日本にいますか?」
「どれぐらい前から日本にいますか?」
「ぐ」にすることによって、若干「どれ」の訴えてくる力が強まります。逆に「く」にすると気楽な感じがするかもしれません。
せいぜいこの程度の違いでしかないように思われます。もっと専門的な回答があればそちらに譲りますが……
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通信社・新聞社の用字用語辞典(*)では、助詞(副助詞)としての「くらい」「ぐらい」に触れていないか、あるいは用例のみを示すにとどまっています。(*)時事通信、共同通信、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞
唯一、『NHK ことばのハンドブック』には、以下の説明があります。
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~くらい・~ぐらい
「このくらい(ぐらい)の広さ」「10歳くらい(ぐらい)の子」などの「くらい」「ぐらい」は,どちらを使ってもよい。
以前は,次のような使い分けが行われていた。
(1) 体言には「ぐらい」が付く。
(2)「この・その・あの・どの」には「くらい」が付く。
(3) 用言や助動詞には,普通は「ぐらい」が付くが,「くらい」が付くこともある。
「ぐらい」と連濁する場合はひらがな表記も濁音表記とする。
〈例〉10歳ぐらいの子
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以前は使い分けが行われていたが、現在は「くらい」「ぐらい」のどちらでも良いという説です。
手もとの国語辞典(*)には、どれも「くらい」の主見出しで名詞の「位」と、そこから転じた副詞(副助詞)の「くらい」の解説がありますが、ほとんどは『「ぐらい」とも』としています。「ぐらい」は参照見出し(空見出し)になっています。(*)新明解、広辞苑、岩波、大辞林、明鏡
『明鏡国語辞典』だけは、「くらい」の項の最後に以下の説明がありました。
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[語法]
「くらい/ぐらい」は、今は区別なく使うが、伝統的には、体言には「ぐらい」、コソアド系の連体詞には「くらい」、活用語には「ぐらい」「くらい」ともに付いたという。
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結論として、
伝統的には使い分けがあった。
現代語ではどちらを使っても間違いではない。
というのが、事実上の正解でしょう。現実には、個人の言語感覚によってかなり差があると思います。年代差や地域差もあるかもしれません。
ここまで書いて、以前別の場所で同じような話があったことを思い出しました。
『きょうのことばメモ』〔早稲田大学の飯間先生(日本語学)のブログ〕
http://yeemar.seesaa.net/article/14552277.html
「くらい」の清濁 2006年03月09日
「以前は」「伝統的には」というのは、江戸時代の頃のようです。